私たち美容師が使う“鋏(はさみ)“について
早いもので2月ももう4週目です。
ちょうど一年前2月の最後の週からお休みをして
前のお店から今のお店に引っ越しをしたのを思い出します。
去年は寒くなかったので引っ越し作業もそんなに辛くなかったような気がします。
今回は普段私たち美容師がお客様の髪の毛をカットしているときに使っている
“鋏(はさみ)“や道具について書かせていただきました。
よくお客様から鋏について
「何本持っているの?」
「何に使ってるの?」
「いくらぐらいするの?」
などの質問をされることがあります。
確かに自分の髪の毛を切るときにどのような物が使われているのか気になりますよね。
私たち美容師がお客様をカットをしているときに使っている道具を紹介します。
鋏の値段はピンキリで安いものもあれば高いものあります。
最安値で数千円〜最高値では数十万円するものもあります。
ただこれは“安かろう悪かろう“でやはり安いものは良い物ではありません。
良い鋏のボーダーラインは10万円前後でそれ以上高い鋏は機能面というよりは
デザインや装飾によるものが多いです。
鋏に羽が生えていたり彫刻が施してあったりスワロフスキーが着いている物まであります。
また素材に何の金属を使っているかによっても多少値段が違います。
まずは鋏ですが私たちは“シザーズ“と呼んでいます。
大きい鋏と小さい鋏を持っていて、大きい鋏をメインで使用し
小さいハサミは細かいところをカットする際に使用します。
サイズはインチ換算で大きものは7インチや小さいものは4インチほどです。
その人の手の大きさなどもありますがだいたい6インチくらいのものが多い気がします。
続いては梳き鋏と笹刃です。
梳き鋏は“セニングシザー“笹葉は“スライドシザー“と呼びます。
“セニングシザー“は市販の家庭用カットの鋏として売られているので皆さんもよく目にすることもあると思います。
これは単純に毛量を減らしたいときに使います。
梳き率というものがあり刃の片方の櫛状になっている方が粗いか細かいかで違いがあります。
笹刃の“スライドシザー“は文字通り刃が笹の葉のような形をしています。
カットするときに髪の毛を挟むと髪の毛は刃の先端の方へ逃げていきます。
この特性を利用しカットするのですが髪の毛を削ぐようにスライドさせて使うので“スライドシザー“なのです。
セニングシザーでは出しにくい毛先の軽さを出したいときなどに使います。
“セニングシザー“の刃です。
“スライドシザー“の刃です。
笹の葉のように丸みを帯びているのがわかります。
最後は“レザー“です。
これはカット用に使う剃刀のことで刃は替え刃式になっています。
“レザー“でカットをすると毛先の断面が斜めになるので柔らかくソフトな印象になります。
また仕上げのセットで無造作感を出す際は毛先にレザーを入れたりします。
意外と知られていないと思いますが昔はレザーカットが主流で鋏でカットをしていなかったらしいです。
番外編で鋏以外の道具も少し紹介します。
カットの際に使っている櫛ですが私たちは“コーム“と呼んでいます。
こちらも“カットコーム“と“刈り上げコーム“と種類があります。
“刈り上げコーム“は文字通り刈り上げをする際に使用するので
“カットコーム“より薄く頭の形に沿えるように柔らかいです。
これは髪の毛を止める道具なのですが一般的には“クリップ“や“ピン“などと呼ばれているのではないでしょうか?
私たちはこれを“ダッカール“と呼びます。
毛量が多くても止めれるように挟む力が強いものを探して使っています。
いかがでしたか?
私たち美容師が使っている道具の紹介でした。
「美容師の道具ってこんなのなんだ〜」って思って頂けたら幸いです(笑)
今回もご一読ありがとうございました。